演出: 三谷幸喜
出演: 浅野和之、生瀬勝久、伊藤正之、筒井道隆、石田ゆり子、堀部圭亮、温水洋一、 鈴木砂羽、小日向文世、堀内敬子、江口洋介、山寺宏一
脚本: 三谷幸喜
放送: 2006 WOWOW
評価: ★★☆☆☆
お待たせしました(…誰も待ってないって^^;?) 1月28日にWOWOWで生放送された舞台です。評価は映画より2つも少なくなりましたが、今回ももう一度念を押しておきます。これ中継で観たものに対するコメントと評価です。そうTVというメディアを通しての評価となりますから、きっとその場で役者さん達と時間を共有できたらまた違うことだと思います。まあそういう点では映画とDVDより差が大きいですかね。はい。まあ、仕方ないでしょう。ご理解くださいませ。
さぁて、はっきり今回は映画との比較で楽しみたいと思います。まず始めに言いましょうか。これ、どの役者さんも映画を優る方がおりません。ああ、強いて言うなら小日向文世さんが同等程度といいましょうか。最悪は江口洋介さんですね(はっきり言いすぎましたか…笑)この舞台を素人臭いところに引き下ろした主犯だと思われます。いや、この配役でやらせた三谷氏の采配ミスとも言えるかも知れませんね。まあ、いろいろしがらみもあるのでしょう(笑) そういうところなんだか妙に良い人っぽいところがこの三谷氏にはあって、ごり押しのプロダクション攻撃にNo!と言えなかったのかも知れません…はい、解りませんが。この重要な華どころを初舞台の大根さんに私なら役は与えませんから。
実際、この2時間中で彼は台詞は他の人の台詞に被るは、そして許されない最大のミスもしておりますのよぉ。これ皆さんどのくらいの方がお気づきになったのか…いや、映画を観ていなかったら解らなかったかも知れません。ネタバレになりますけど大変な過ちですのでね(大袈裟^^)言っちゃいましょうね^^。この江口君が演じる陪審員11号は「弁護士」という触れ込みで、途中気の弱い2人の陪審員の味方に付きます。この二人が気が弱い癖に何か自分たちでも分からないものを信じ無罪を主張しているんですね。その他のみんなは焦れてるわけです。早く決着を付けたい。そんな中、この11号はみんなの意見を大逆転へ導く巧みな話術を披露するわけですが…実はこの11号さん弁護士ではなく役者さんなのね。それは決着が付いた最後に肩の荷を下ろすようにこの気の弱い二人にだけ語られるネタばらしなんですけどね、ここで観客も一緒に「へぇ~そうだったのぉ?」となります^^。ところがですよ、江口氏この後「一度、前に陪審員の役をやったことがあるんです」と言ってしまった。あ~あ。いやぁ、これ違うだろ?ここは「一度、前に弁護士の役をやったことがあるんです」が正解なはず。 だって陪審員の役をやったところで何も意味がない。もしかしたら温水さんの演じたようなへんちょこ陪審員の役だったかも知れないもの。ここは弁護士じゃないとね弁舌鮮やかな言い訳にはなりませんがな。これはぜった~い確信します。江口氏の大間違いだと。もちろん映画編は豊川悦司さんがきっちり「弁護士」と語ってくださってますよ^^ 細部に現代風アレンジをし直した部分はあれどここは話の閉じる重要なネタばらし。こんな大事なところを間違えるなんざ役者さんとしては意識が薄いと残念でなりませんわ。良い脚本なだけにね。
いやぁ、江口君だけでこんなに語ってしまいましたね(笑)
それからもう一人のこの舞台の華、石田ゆり子さんですが、とても地味~なハイミスというい設定ですよね。う~ん、綺麗すぎてます(笑)だいたいこういう綺麗な人が何でもメモをしながらネタを拾い集めると言うことはきっとしない。綺麗な人の周りはそれだけで人は集まりますから、ネタ拾いはそれほど綺麗じゃない方以上(以下というべき?)でないとダメなんじゃないでしょうか(笑)?まあ、このへん人物作り込みはかな~り弱いですねぇ。舞台のほうは。ついでに付け加えるならばもっとも台詞の多い生瀬勝久さんも熱演だとは思うけど、相島一之さんの最後の変身と比べたらずっと猫さえも被れてなかったと言いましょうか…。う~ん、人物の書き込みが全然足りなかったですわ。
ああ。まだまだあるんですがぁ…どんどん膨大な記事になるばかり。
じゃあしょうがない、最後に一つだけにしましょう。
最初のほうで生瀬勝久さんのスーツのボタンが取れかかっているのをオバサン陪審員10号の堀内敬子さんが付け直してあげると言います。このボタン、実は附箋です。映画ではこの場面オバサン役の林美智子さんが親切で良い人オーラ100%で演じてくれていてそれに答える相島一之さんの遠慮した演技がとても絶妙なものでこれが大事なアイテムだったと最後に繋がった時、ああああ…と感慨が深かったんですね。だけどなんだか舞台では情緒のないお節介な申し出にしか見えず後から意味が活きてこないシーンです。そう、余談な台詞としか見えなかった。舞台だけご覧になった方がこの台詞で生瀬さんの背景を悟ったでしょうか?いやぁ…全然足りなかったよ。
このように、ただのドタバタになって終わってしまった部分をとてもに残念な思いで観ていました。舞台で動きを作るために台詞を言いながら歩き回る演出はもう観客に謎を問いかけようとはしていません。この裁判の事件としての謎解きも時間節約なのかホワイトボードに現場地図を描いて説明しないものだから、全員納得するというよりはただのごり押し的な想定としてだけしか決着を付けられなかった。本当に良いストーリーなだけに大変もったいなく感じます。
余談ですが、これの初演時、小日向文世さん役の切れ者風歯科医師を西村雅彦さんが、今回ちっとも話題に取り上げなかった堀部君演じる本当は使えなさそうなサラリーマン役を「一橋壮太郎」という役者名で三谷幸喜氏が演じてるんですね^^ それから我がご贔屓の梶原善と相島一之さんも初演から映画までずっと同じ役をなさっています。うん、このお二人映画版でもとてもとてもアッパレでした。というと…初演のこの舞台なんだか興味が湧いて来ちゃいましたね^^。徒然繰り返して言っておりますが、やっぱり役者さんで全てレベルは引き上げられるものだと本当に今回も確信いたしましたね^^
ああ、とりとめなくこれで終わり。










