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映画:「単騎、千里を走る。」

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監督: チャン・イーモウ
出演: 高倉健、チュー・リン、リー・ジャーミン、ヤン・ジェンボー、寺島しのぶ
日本編監督: 降旗康男
制作: 2005 中国/日本

評価: ★★★☆☆

よかったですねぇ^^ はい。これ好きです。昨日「オリバー・ツイスト」を観ていたのでなお良しだったかも知れません。そう考えると「オリバー・ツイスト」に★1つをあげていた価値がやっと見つかったようにも思えます(笑) うん、それでも★3つしか付かない訳は、日本編にもの足らなさを感じるからでありますが、でもね、中国部分に関しては私は4つあげたい気持になってます。まあ、なんら栄えある評価でもないのだからとっとと思いきって差し上げれば良いんですけどね、はい、ちょっといつもの事ながらここで少しその足らない部分とやらを語らせていただこうかなと思ってます^^(偉そうですよ、今日も…笑)

話は健さんが海を見つめて手紙を読んでるでるシーンから始まります。そこに被る健さんのモノローグ。う~ん、これ、要らない。語る文章も下手くそだったしね。日本編監督は「鉄道員」で健さんとご一緒だった降旗さんですが、今回こんなのを見せられちゃうと、あれが良かったのも浅田次郎さんによる原作のたまものでしかなかったように感じてしまいます。そう、ここだけじゃない、ことごとく日本編は詰まらないんです。寺島しのぶちゃんも大変実力のある女優さんなだけに、説明するだけのセンスのない台詞ばかりじゃ彼女の良さも活きてこない気がしましたね。確執のある父と息子の間に入って彼女がやることが中途半端な気がして無能さが際だってしまってます。だいたい、お父さんが中国に行ったなんて言ったら「貴方は余命幾ばくもないのよ」と言ったも同じようなもの。う~ん、でも結局これを言わないではこの話の大団円には繋がらないし…なんかもっと良い方法はなかったのかなぁ…と。ただ、この説明くささはイーモウ監督が自国中国の視聴者に日本というものを説明したかったからなのか… それにしても日本編をあと5分長くしてももう少し丁寧に描いて欲しかったところです。欲を言えば健さんを扱うのなら是非山田洋次監督あたりでお願いしたかったなぁと…はい、もう一回作っていただきたいくらいに切望しております^^

残される者が何かをせずにいられないという思いで、「息子のやり遂げれなかった仕事」というものを選択するあたり…とても父親ですね。これ、母だったらきっと違う。そして不器用な人が精一杯努力する姿はとても清々しかったです。はい。そう、健さんが中国に行ってからは台詞もド~ンと減って本当に良かったですよ^^。とにかくもう、空間のとらえ方が全く違うんですね。「LOVERS」や「英雄」などとも違ってどちらかというとチャン・ツィイーの「初恋のきた道」って感じでしょうか。中国側の登場する人々の地味さ具合もちょうどあの映画のようですから(笑)
ひょんな展開で健さんがある子供に会いに行くわけですが、この交通の便も悪いという田舎の村が乾いた空気の中なのに本当に温かくて良かったなぁと。景色も美しい。そこに居た母を亡くし会ったこともない父を持つ「ハナタレ小僧」がオリバーなんぞよりずっとずっと活きていましたよ。ほとんど孤児に近いようなこの子を心配して来た健さんを村は本当に温かくもてなしてくれます。何もおみやげを持ってきた訳じゃない、それでも気持に答えてくれるんですね。村長は「大丈夫この子は村が育てる」と言い、きっとその子の父が何年かして尋ねていった時には、小言くらいは言うだろうけど温かい場所を用意してくれるはずです。良いじゃないですか?人間ってこうですよ。あんなオリバー・ツイストの周りに居るようなネズミみたいな人々は人類じゃありませんよね。
でも、それはね、一つずつ丁寧に確認を取りながら礼節を尽くす健さんに対する人々の良心のシンパシーみたいなものにも思えてくる。これ、やっぱり、イーモウ監督の高倉健という役者さんに対するオマージュなんじゃないかと思いました。だってね、役名「タカダサン」はもう全く「タカクラサン」にしか見えないんです。はい、実際には健さんという方を存じ上げておりませんけど、きっとそうに違いない。だからね、刑務所のお偉いさんも通訳さんもみんなみんな健さんの思いを一緒に成し遂げようとしてくれます。ああ、私も一緒に成し遂げたくなってずずっとのめり込んでいくんですね(笑)
あと一つ蛇足になりますが、この村でお勉強した(私が)ことがあります。それは大人の決めたことに子供を有無を言わさず従がわせるという決まり。今の世の中、「子供の人権」を尊重するのは当たり前なのはよく解ってます。だけどね、根底に「その子のために」という大前提があればこの決定で良いような気がしますよ。小さな家族の単位でも「それが我が家のルールさ」と一言で子供の「どうして?」を封じ込めてかまわないんじゃないかなと我が家のやんちゃになりつつある息子に思いを馳せ感じてきましたね(笑)

さて、結果はネタバレになりますのであまり言いたくありませんが、言っちゃいますか^^。観ていない方はここから目を瞑ってくださいませ(笑)
結果、間に合わなかったわけですね。その時、皆さんも「え~っ」とがっかりだったはず。うん、まだ仲直りしてないじゃん?とサポーターは思うわけです。だけどね、終わってみてふとまた考えれば、きっとそんなこともう息子はちゃんと解って逝っただろうと思いました。健さんが迷った子供と一夜を過ごす夜に思った気持ちは病院のベッドにいる息子のもとに千里を走ってちゃんと届いていたと思ってます。いいよね、これで^^

そういうことで最初のシーンと同じ海で話は終わるわけですが、と、なればこの時読んでいた手紙は息子の今際に父に宛てたメッセージなんでしょう。そしてそれを読む父を天国から息子は見てるはず…と^^ 私なりの大団円ですね、これ。皆さんの解釈はいががです? …それにしても死にネタに私ってかなり弱いです^^;

だけど…死んじゃったの中井貴一だったのね^^;

追記:
さてさて、ほぼ鑑賞から一日たちまして早くもこの作品の解釈が変わってきました。 いやぁ、本当に天邪鬼は観た後までいろいろ考えるものなのか(笑) 事の起こりはこちらに記事に頂きましたコメントに端を発します。そもそもその前から頂いたコメントに私も少し書いておりましたけれど、なんだかどうも嫁は怪しかったのですよね。息子の言葉はどうして嫁の代筆なのか…このあたりどうも腑に落ちない。だいたいこの記事にも先述のごとくお父さんが中国に行ったと言うことを本当に旦那に話したものか。だってそれを言ったら「貴方はもうすぐ死ぬのよ」といったようなもの。う~ん…

これ、このコメントを頂きました天野氏のご意見と総合しこういう決着はいかがかと、どなたも、まあこれを見終わって感動も湧き湧きのところを申し訳ないとも思いましたが「遠慮無く…」の勝手独自のこのお話の隠れた正体をお披露目いたしますね^^えっと、ご覧になるつもりのない方はここでお戻りくださいませね^^;

『息子の健一は父を決して許さないということ。そしてそれを父も嫁も知っている。だから空しい猿芝居の物語であると仮定。父は息子との蟠りを事実10年も放って置いたわけで病気だと聞くまでは自分の行いに何ら疑問も持たずにいた。そういう父に対する嫁の心ばかりの父に対する怒りの報酬である。もちろん父もその気持ちを分かって甘んじてその罰を受けている。お互いに解って演じる父と嫁の仮面劇』

どうでしょう?(笑) こう考えるとわざわざ東京まで呼んでおきながらあの寂しい病院の廊下の話や、中国まで嫁が電話し手来た時、健一が父に軟化した態度を取ってると言った後、念を押すように「それは息子の言葉か?」と聞いた意味が出てくるような気がするんですけれど。
はい、こういったかなり歪曲した結論に達するまでの道程はこのコメントあたりを読んでいただくとなんとな~く解っていただけないでしょうか^^;? いや、蛇足というお言葉も聞こえるようですけれどね…(汗)

→天野氏コメント

→Ceri返信


投稿者: Ceri 投稿日時: 日, 01/29/2006 - 14:19

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トラックバックの文字化け

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このサイトはDrupalというCMS(Content Management System の略。コンテンツ管理システム 詳しくはこちら)で運用を始めたんですけれど、gooブログからのトラックバックだけ文字化けが起こってしまいました。ごめんなさい。

いろいろ勉強しながらなので使いこなしていくまではもう暫く時間がかかるのかも知れませんが、自分的にはレンタルブログより自由度が高いところがとても気に入っているんですね。特にこのDrupalは色々試した中では一番だと思ってます。近々ここの裏サイトでも少し語っていこうと思っていますので、興味のある方はぜひそちらも覗いてみてくださいませ^^(…ってまだオープンしておりませんが^^;)
オープンの折にはTOPからリンクを貼ります^^

あ…トラックバックの文字化けの方は修正して現状ではもう大丈夫です。

ただ、過去に文字化けしてしまった記事に関してはどうしようもすることが出来ず敢えなく削除という形にさせていただきました。送っていただいたサイトさまには個別に謝罪に参りますので、削除の旨、どうぞご了承くださいませね。本当にごめんなさい。


投稿者: Ceri 投稿日時: 火, 01/10/2006 - 02:57



訂正…言い訳かも(笑)

「綴り方のシーズン」は小生の「こっちが正解だろ?」という思い込みによる誤りでした。お詫びして訂正致します。 しかし、「綴り字」って日本語は存在するのだろうか? 


投稿者: 天野弱気 投稿日時: 木, 01/05/2006 - 19:42

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綴り方のシーズン

年 末にたまたま車内の吊り広告で見て、ギア主演だし、「言葉のパワー」について考えていたこともあり、久し振りに真面目な作品も観たいなぁ…と思っ ていた ところ、本日急に時間の空きが出来たので、日比谷シャンテにて観て来ました。
シャンテは昨年の秋頃だったか、「ベルンの奇跡」という作品を観て以来だったのですが、近日上映予定作品の予告が皆面白そうで、そこらの一般ロードショー 館で「男たちの大和」なんぞを観て、「反町も制服着るとカッコイイんだな」などとアホな感心をしていてはイカンなぁ…と猛省した次第であります。 やっぱり、シャンテっていい物をかける映画館ですね。 …といいながら、この「綴り方のシーズン」は、ちょっと頂けませんでした。
またまた、「現代アメリカ(西海岸)の家族の肖像」のステレオタイプを「勉強」するにはいい作品だと思います。毎晩、ユダヤ教徒であり、夫であり父である ギアがカトリックの妻とハリ・クリシュナに嵌っている息子、笑わない娘のために、毎晩のように夕食を作っている…というのは如何にも誇張しすぎだと思いま すが、生活のディテールは巧みに描かれていて、「ふむふむ、American Beautyの頃とはまた違って来てるのかも…」などと思わせてくれて興味深かったです。

依然としてキーワードはFragmentationであることに は変わりはありません。
しかし、(小生は、原作を読んでいないどころか、全く関連知識もなく映画を観たんですが)内容はというと、かなりPoorでした。 映像的にも見るべきものはありません。相当オカルト的な内容ですから、CGも駆使している訳ですが、ウルトラマン太郎レベルで趣味も悪いです(笑)
カメ ラ、衣装、サウンド…これといって特に目を引くものもありませんでした。 多分、製作者は「百人百様の観方をしてくれればいい」と思って、作ったのだとは思いますが、余りに難解で辛気臭く、クスっと笑う場面も一つとしてなく、物 語の展開は冗長な割にそれぞれのキャラクター(特にギアの)内面描写が全く出来ていないので、苛々します。
そうは言っても、本の悪さを役者たちが良く頑 張って、なんとか居眠りはさせずに観せてはくれてますが…。

プロットが陳腐だとは思いません。 いつの時代でも、「一見、幸せそうな家庭があることをきっかけに(滞留した汚泥が噴出すように)、崩れていく…壊れた 家族がどうやって、再び結束していくか…洋の東西を問わず、実にハードで普遍的な意味のあるテーマです。 「言葉のパワー」と「家族」というものを絡めて 描こうとしたところに根本的な無理があったのだと思います。2時間で描くのは無理です。

Not worth seeing out there but OK to see on DVD という感じです。


投稿者: 天野弱気 投稿日時: 木, 01/05/2006 - 17:39

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DVD:「Dear フランキー」

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監督: ピーター・ジャクソン
出演:エミリー・モーティマー 、 ジェラルド・バトラー、 ジャック・マケルホーン、シャロン・スモール
原題: DEAR FRANKIE
制作: 2004 イギリス 

評価:★★★★☆ → ★★★★★

はい、昨年末に発表した「2005 私的ベスト作品」の栄えある1等賞に輝いた作品です^^結局あのあとDVDも購入しました。う~ん…これはブログ効果というのか…余計な出費と主婦的な良心はちょっとばかり囁きますが…
いえ、余所の叔母様方の「ペ騒動(ヨン様ね^^;)」と比べれば私の「バトラー大好き!」騒動などほんのわずか。きっと来年の今頃には他の人Loveだっ たりするのでしょうね…。でも良いんです。もちろん、去年は「オペラ座の怪人」もバトラーものとしては外せませんでしたが、あれは半分の顔はわざわざ隠し ちゃってますからね(怪人だもん…)お姿はこちらで堪能いたしましょう^^

と、何やらただのオッカケの偏見で、栄えある(どこにも栄えはないけどね^^;)1等賞をあげたわけではありません。もう昨年の作品の中ではひと味もふた味も違った噛みしめるといつまでも美味しいスルメのような味のある作品だったと思っています。傑出です。

監督はアイルランドの女性監督さん。この人この映画でしか知りません。だけどね、女流っていう私は蔑称だと思ってる括りにズボッって填りきって、もう誰か ら押されようと揺るがない存在感で作り込んでいるって思いました。非常に女性が作った映画という臭いプンプンですよ^^ 演出の端々に彼女の日々の細かい ものに気がつく感性を散りばめてあったから、初めから最後まで話をねじ曲げて納得させるようなところが全くないんですね。これに比べたら「SAYURI」 なんぞスカスカだよなぁ。
公開当時は残念ながら興行館が少なくて見逃した方も多かったのじゃ無いかと思います。是非是非ご覧あれ^^
レンタルでも良いですけれど、購入も絶対無駄じゃないここぞのスポットをこれからお教えいたしましょう^^このシーンだけで1800円払って観た価値がありましたもの^^アマゾンで購入の4,668円(税込み)なんて安い安い^^v

父親代わりを演じてもらおうと雇ったバトラーは終始「ストレンジャー」というあだ名でしか登場してきません。この呼び方が「あなた」となるべき展開はこの 映画のあとに自分で空想で楽しんでくださいね^^だけど、その「観た後まで美味しい」というのはこの映画のお得さを物語る一つなんだと思ってます^^
幸せだとは言えない日々の中に、それでもとてもとても大事にしてる宝物が彼女には有ります。一人息子ね。その特別な大事さがちゃんと画面から伝わってきま したねぇ。だから、まずその子がストレンジャーを求め出したとき彼女は父と嘘をつく罪悪感より彼の幸せそうな姿を見ることに幸せを感じるって気持がよく解 るんですね。ママのリジーは幸せだったことがないから自分に関わる人との関係を作るのがとても下手くそ。その彼女がほらほら惹かれていくんですよね…あま り知らないストレンジャー(よそ物)にね^^ それでも紹介してくれた女性に「ねえ、ねえあの人誰?」とは聞けない。それは知らないままの方がいいって彼 女の気持ちなんでしょう。…でね、それでも…どうしてもって思いが本当にビンビンくるんです。一緒に暮らす母親(田舎臭いおばあちゃんでしたけど…)がそ ういう彼女の気持ちを表すように爪にマニュキュアを塗ったりして、息子からリジーにそしてリジーからおばあちゃんにっていう親子ならではのシンパシーが盛 り上げていくんですねぇ^^いいですよ^^

さて、引っ張りましたね^^;これからお勧めのポイントに参りましょう^^なんとなく気持を触れ合わすようなイベントもありながら、でもお互いの気持の行 き場がないままストレンジャーは役目を終える時が来ます。「さよなら、ありがとう」ふたりはそう言うしかありません。(実際の台詞ではありませんが ^^;)でね、玄関に送り出すわけですね。あの階段を下りていったらもう本当のストレンジャーになってしまう人であります。ああ…「嫌、嫌、嫌」「ダメダ メダメ」と私も焦れてます(笑)
でね、はい…長く長く見つめ合います。まだまだまだ…ただただ目をじっと見つめます。う・う…1,800円分ここで払い切った感じです。(笑)…はい。こ の後ゆっくり顔が近づいてキスですが、これも遠慮がちなキスでね、この辺がまたとても壊せない大事な想いって感じがしてほ~んと溜まらないんですね。ああ ああ。よかったなぁ^^でも通じたよね^^

はっきりこのキスシーンの導入の溜め時間を観たくてDVDを購入したんですが1回だけじゃ足りません。買ってきた後もここまでの時間が待てなくてこのシーンだけ先に見ちゃったもの^^;
一番最後、彼女はやっと聞きます^^「あの人誰?」この答えについては天野氏の見解はかなり面白かったんですけどね^^これは彼からいつかコメントもらいましょうね^^
ここまでやったご褒美にと話の展開はやや丸く収まる的な終幕を迎える感はありますが、だけど何度も言いますけれど幕が下りて終わりじゃない。イメージはこの先にまでいくらでも広がっていける素晴らしい作品でした^^
で…、これだけ褒めてもまだ★は4つと「ケチ!」とは言わないでくださいませね^^;(訂正:思いきって5つあげちゃおうかなv)

はい、ご覧になった方の感想もお聞きするのがとても楽しみな一編ではあります^^

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投稿者: Ceri 投稿日時: 木, 01/05/2006 - 16:47

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